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シリア緊急募金 第115報
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© UNICEF/UKLA2013-00974/KARIN SCHERMBRUCKER |
イラク北部の難民キャンプで、水を運ぶシリア難民の女性。 |
6月3日に大統領選が始まったシリア。国外へ避難する人の数は、4月から5月にかけて8万人に上ります。
レバノンへ逃れたシリア難民は100万人を超え、ヨルダンには4月28日、新たにアズラク難民キャンプが開設されました。また、これまで“包囲”され人道支援が行えなかったアレッポやホムス旧市街は、政府軍と反政府軍の和平が合意、包囲が解かれ、ほぼ2年ぶりに人道支援が行われました。かつては多様な民族と宗教が共生し、長い歴史を重ねてきた土地は破壊しつくされ、荒廃と化していました。
ユニセフがパートナー団体と共に、4月にシリアを起点として開始したポリオ予防接種キャンペーンは、5月にレバノン、エジプト、イラクにも拡大しています。
長引く危機、シリア国内の水と衛生設備(トイレ)の破壊、近隣諸国で難民とともに急増する水の需要、そして目前に迫った夏の乾燥といった脅威を前に、シリア国内および隣国における必要不可欠な水と衛生の支援を続けるため、ユニセフは2014年6月30日までに5,800万米ドルの資金を緊急に要請しています。
<シリアと周辺国の降雨量マップ(2008年と2014年との比較)> | |
2008年3月 | 2014年3月 |
■ 深刻な降雨量不足■ 降雨量不足■ 降雨量(平均以上) | |
Source: SPEI Gloabal Drought Monitor |
◆シリア国内で影響を受けた
子どもの数:4,299,600人
人々の数:9,347,000人
(SHARP 2014)
◆シリア周辺国で難民として登録、または登録待機中の
子どもの数:1,429,890人
人々の数:2,787,310人
(2014年5月18日)
◆必要とされている資金(2014年)
シリア国内: 2億2,219万米ドル
シリア周辺国: 6億1,302万米ドル
(2014年1月-12月)
<各国の支援活動に必要な資金>
(緑:充足分、赤:不足分)
【シリア危機:難民/避難民数(2014年5月18日時点)】
◆シリア国内
紛争下の人々* | 937万7,000人 |
紛争下の子どもたち(18歳未満) | 429万9,620人 |
国内避難民* | 652万人 |
国内避難民となった子ども | 299万200人 |
アクセスが限られている場所にいる人々 | 350万人 |
包囲されている場所に住む人々 | 24万2,000人 |
アクセスが限られている場所にいる子ども | 最大100万人 |
※*の数値は、OCHA 2014から出典。その他の数値は、2011年の調査(人口の46%が18歳未満の子どもと発表)及びUNHCRの推計値に基づく
◆シリア周辺国
難民として登録、 または登録待機中の人 |
紛争下の子ども(18歳未満) | 紛争下の子ども(5歳未満) | |
レバノン | 106万7,151人 | 53万2,628人 | 19万3,775人 |
ヨルダン | 59万3,346人 | 31万2,693人 | 10万7,396人 |
イラク | 22万3,113人 | 9万4,823人 | 3万4,583人 |
トルコ | 74万3,277人 | 39万6,167人 | 13万2,303人 |
エジプト | 13万7,056人 | 5万9,482人 | 1万8,228人 |
合計 | 276万3,943人 | 139万5,793人 | 48万6,285人 |
※レバノンは、上記の数とは別に、地域が受け入れているシリアの人々が約130万人いると推定
出典:UNHCR 2014年5月18日