アフリカでは、10人中6人が適正なトイレを利用できていません!
「第3弾 CSRセミナー「衛生的な環境が守る子どもたちの命」
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「アフリカでは人口の62%が改善された衛生施設-すなわち、人が汚物と接しない適正なトイレ-を利用できない状況にある」、WHOとユニセフの水供給・衛生施設共同監視プログラムがこう報告しています。世界全体についての報告は今年後半に発表されることになっていますが、2008年「世界水の日」の3月20日、アフリカの現状に関する予備的データが公表されました。“トイレの問題”が中心的なテーマとなるこの日は、家庭にさえトイレがなく、様々な健康のリスクに脅かされている世界の約26億人の窮状に関心を持ってもらうことを目的としています。
適正なトイレの利用と(できれば石鹸を使っての)手洗いの励行は、水源や土壌、食べ物なども汚染する人間の排泄物中の細菌やウィルス、寄生虫の伝染を予防します。排泄物によるこれらの汚染は、途上国の子どもたちの第2の死亡原因である下痢の主要因であり、コレラや住血吸虫症、トラコーマなどの病気も引き起こします。
WHOのマーガレット・チェン事務局長は話します。「衛生施設は公衆衛生の基礎であり、その改善は人間の健康と福祉に大きく貢献します。シンプルで実現可能な対策により、下痢性疾患のリスクを3分の1まで減少できることがわかっています。家庭にトイレを設置することで家族を病気から守り、健康管理の経費を減らし、労働や通学のための時間を確保できるがゆえに、衛生施設は重要です。」
「世界の人口のほぼ40%が、尊厳と安全を提供するトイレを利用できていません。十分な衛生施設がないことは、とくに子どもたちにとって健康と社会的発達に深刻な影響を及ぼします。衛生施設の改善を推進することは、ミレニアム開発目標にむけての前進を促すことであり、生命を救うことなのです。」と、ユニセフ事務局長アン・ベネマンは述べています。
衛生施設の改善は、これらの病気の影響を減少させる欠かせないステップです。また、安全と尊厳および自尊心を高めるための物理的環境を作り出すことにも役立ちます。とりわけ安全の問題は、夜間に決められた場所で排泄する時に、性的な嫌がらせや暴行のリスクに直面する女性と子どもにとって重要です。
学校においても、衛生施設の改善や清潔な習慣の推進は子どもの学習と健康の両方に役立ちます。個室があって男女別になっているトイレや石鹸のある手洗い場を提供する“子どもにやさしい学校”では、生徒とくに女の子が就学しやすく定着します。このような施設がないと、女の子はしばしば思春期に達するころに学校をやめてしまいます。
また医療機関でも、患者やスタッフおよび訪問者の排泄物を安全に処理することは欠かせない環境衛生対策のひとつです。これにより、患者の5〜30%に影響する医療関連の病気の感染を減らすことができます。
WHOとユニセフは、1990〜2004年に、改善された衛生施設を利用できるようになった人が世界全体で12億人に達したと推定していますが、一方で今も26億人(そのうち子どもは9億8000万人)が家庭にトイレを持たない状況にあります。現状のままだと、2015年に基本的な衛生施設がない人が24億人も存在することになり、子どもたちは命を落したり、学校教育を受けられなかったり、病気や栄養不良、貧困などに苦しみ続けることになります。
「衛生施設は人間の基本的な問題であります。衛生施設に関するミレニアム開発目標は、大きく出遅れています。国連システム全体が、その達成に向けて具体的な行動を起こす責任を負っています。すぐにも投資を増やす必要があるのです。」と、国連水関連機関調整委員会のパスクアレ・ステデュート議長は話します。国連水関連機関調整委員会は、世界全体の水および衛生施設の問題に取り組むために大きな役割を果たす国連諸機関やプログラム、資金などの調整に当たっています。
「世界水の日」は、2008年国際衛生年に関心を持ってもらうための機会です。国際衛生年は、2006年12月に国連総会が衛生と清潔の問題の取り組もうと呼びかけて設けられました。
2008年国際衛生年は、衛生の問題を国際的な課題として提起し、2015年までに改善された衛生施設を利用できずに生活している人口の割合を半減させるというミレニアム開発目標の達成に向けた活動を推進することを目的としています。国連システムのなかで国際衛生年を中心に担うのは国連経済社会局であり、国連水関連機関調整委員会の衛生施設特別作業部会と協力しています。
衛生は不潔さについての言葉ではなく、重要な問題なのです。
下記ページもご参照ください。
http://www.sanitationyear2008.org
http://www.unwater.org
連続シンポジウム&セミナー 第3弾(4月4日)開催
【第3弾】
昨年、ユニセフと1L for 10Lプログラムを成功させたダノンウォーターズオブジャパン株式会社と、日本トイレ協会とともに「トイレ出前教室」で、日本の子どもたちへの衛生教育を支援する王子ネピア株式会社の代表を迎え、水と衛生分野における、公益団体と企業の実践的パートナーシップを紹介し、日本の企業の皆様に、今後の取り組みに向けた検討材料を提供します。
※プログラムの詳細は本ホームページなどで改めてお知らせいたします。
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