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子どもの売買問題に取り組もう!
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©UNICEF Italy/2008 |
子どもの売買についての会議の模様。左から、国連子どもの権利委員会のネベナ・ブコビック・サホビックさん、ユニセフ・イノチェンティ研究所 主任マルタ・サントス・ペイス、欧州委員会の専門家アタナシア・シキオトさん。 |
昨日4月22日から、イタリア・フローレンスで始まった、子どもの人身売買、子どもの搾取を含む世界の問題を検討する会議に、子どもの権利の国際的な専門家と、各国政府代表その他参加者が集いました。
子どもの権利のためのユニセフ・イノチェンティ研究所の主催で、会議は、人身売買問題に対する、子どもに優しい対応を共有するための機会です。今年10月にブラジルで開催予定の、第3回 子どもの商業的性的搾取に反対する世界会議に先駆けて、開催されています。
イノチェンティ研究所は、子どもの人身売買について研究を行い、データが不十分であるために、この問題の世界的な重大性を正確に捉えることが難しくなっていることを確認しています。最新の研究結果では、子どもの人身売買のデータを収集し、分析して、世界に発信する方法が欠如していることを、イノチェンティ研究所は指摘しています。
子どもの人身売買問題は、しばしば、子どもの性的搾取や売春との関連があると見られます。しかし、イノチェンティ研究所の研究者は、子どもは労働や、犯罪活動、武力紛争、借金の返済や養子によって売買されているのだとも指摘します。
人権に基づいた方法
イノチェンティ研究所の中心的提言のひとつは、すべての国が、子どもの人身売買の需要に注目することだとしています。研究所の主任マルタ・サントス・ペイスは、大人の人身売買のための解決方法が必ずしもそのまま、子どもの人身売買の対策に当てはまるとは限らないと指摘します。
「人身売買からの保護対策をすべて採用しても、最も売買される危険が高い子どもは誰なのか、どこに住んでいるのか、どの家族が子どもの売買をする苦境で苦しんでいるのか、そして、わたしたちはどうすれば、子どもが誘惑され、あるいは、売買ルートに巻き込まれる危険を防ぐことができるのか、理解することはできませんでした。」と、サントス・ペイス主任は話しました。
子どもの権利を保護すること
子どもの搾取の明確な定義を使う必要性に注目して、国連子どもの権利委員会のネベナ・ブコビック・サホビックさんは、売買された子どもが犯罪活動に巻き込まれてつかまった場合、その法的な保護は、いまだに多くの国で遅れをとっていると警告します。
「非常によくあることなのですが、政府の代表者は、“そうですか、そうした輩には普通のことですよ。それが彼らのやり方で、生き方そのものなんです”といった態度なのです。あまりに腹立たしい態度です。」と、サホビックさんは話します。
欧州委員会の専門家、アタナシア・シキオトさんは、多国間の取り組みの必要性を強調します。また、法執行機関専門家は、人身売買がどのように起こるのか、どうすれば被害者を保護して、有効な捜査と起訴を行えるのか、理解できるように訓練を受ける必要があるのだと、アタナシアさんは話します。
ブラジルの世界会議に向けて
代表団は、第3回 子どもの商業的性的搾取に反対する世界会議のためのブラジルの受け入れ準備についても説明しました。
世界会議の委員会メンバーのひとり、カルメン・デ・オリベイラさんは、会議の議題が、新しいパートナーとともに作業をすすめることと、子どもの搾取への取り組みに対する、体系的な対策に力を入れることになると話しました。
「わたしたちは、新しく、より強固で多国間による、人身売買や観光旅行業における性的搾取などのような超国家的犯罪に立ち向かうための協力関係を推し進めたいのです。また、インターネットでの犯罪でも国際的協力が必要です。」と、デ・オリベイラさんは話してくれました。