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財団法人日本ユニセフ協会
 



東日本大震災緊急募金 第61報
岩手県 高校総体 スタート
岩手県全域の子どもたちが参加!

【2011年5月23日 岩手発】

20日、第63回岩手県高等学校総合体育大会の総合開会式が岩手県営運動公園陸上競技場(盛岡市)で開催されました。

日本ユニセフ協会は、被災した岩手県沿岸地域の高校生が、他の地域の高校生と同じように練習の成果を発揮し、全国高等学校総合体育大会(インターハイ)を目指すチャンスを平等に持つことが出来るよう、被災地域の子どもたちの大会参加に関わる移動費・宿泊費用などの提供を通じ、岩手県高校総体の開催を支援しています。

インターハイ予選を兼ねる岩手県高校総体は、スポーツをする高校生にとって、インターハイへの切符を手にするための大切なイベント。震災後、被害の大きかった沿岸地区の学校の参加が厳しい状況にありました。岩手県教育委員会および岩手県高等学校体育連盟より要請をうけた日本ユニセフ協会は、大会の参加・活躍は子どもたちの夢であり、被災した子どもたちのみならず、子どもたちの周囲の方々に勇気を与えてくれる機会と捉え、支援を実施する運びとなりました。

   

朝から、岩手県全域の子どもたちが続々と会場に到着。開会式の前から、各校の個性あふれる応援合戦が行われ、会場は既に熱気に包まれていました。

12時20分、いよいよ計84校の選手団の入場です。観客席からの大きな声援に応えるように、選手たちは力強く入場行進を行いました。今回の震災で大きな被害を受けた沿岸地区の学校が入場してくると、スタンドからは一段と大きな拍手が送られました。

 
「ご支援ありがとうございます」と書かれた横断幕と共に入場する岩手県立大船渡高等学校の選手団   「笑顔・感謝・前進」と書かれた横断幕を掲げ、力強く行進する岩手県立大槌高校の選手団
 
横断幕:「歩みだそう 夢に向かって」   横断幕:「みんながひとつになる時 前を向き立ちあがろう!」

開式に先立ち、東日本大震災の犠牲者を悼み黙祷が捧げられました。その後、山田市雄岩手県高体連会長が「選手団の力強い行進、元気あふれる応援は岩手県の高校生の絆の強さ、復興に前進していく確かな足取りを感じさせてくれる。震災に負けずに、明日に向かって突き進んでいくはつらつとしたプレーで、県民の皆さんに勇気・元気・希望を与えてほしい」と、開式を宣言しました。

 

選手団を代表して、松村将寿選手(釜石高校3年)は「お世話になったすべての人に、感動と勇気を与えられるよう、持てる力を出し切ります」と、宣誓を行いました。

開会式後、日本ユニセフ協会、岩手県高体連の呼びかけに応じ、大山加奈さん(バレーボール)、中村真衣さん(水泳)、千葉真子さん(陸上長距離)、末續慎吾選手(陸上短距離)が会場に駆けつけ、選手団を激励。

選手団を激励する大山加奈さん、中村真衣さん

今年1月に陸前高田でバレーボール教室を行っていた大山加奈さんは、震災はひとごとだと思えないと語り、「力強く前を向いて行進する姿を頼もしいと感じました。今は自分の活躍を一番に考えてほしい」と話しました。また、新潟中越地震で被災した経験を持つ中村真衣さんは「なぜここだけ・・・と現実を受け入れられない日も続きましたが、今自分にできることを精いっぱいやるんだと思い直し、(水泳の)練習を再開しました。皆さんの無限の可能性が復興の力となりますように」と、エールを送りました。

千葉真子さんは「全力でプレーする姿が東北の皆さんを勇気づけます。私は高校生のときはインターハイに出たことがありません。これからどんな風に変わっていけるのか、大きく成長していくチャンスが度々訪れるはず」と選手たちを激励。末續慎吾さんは「心残りのないよう競技に集中してほしい」とそれぞれの言葉で"後輩アスリート"に激励のメッセージを送りました。

 
入場を待つ選手団に声をかける千葉真子さん   選手に声をかける末續慎吾さん

釜石商工高校の代表選手のひとりは、「心のこもったメッセージをきけてうれしかった!いっぱい勝てそうな気がする」と嬉しそうに話しました。また、釜石高校の生徒のひとりは、「アスリートの方が4人も岩手まで来てくれたなんてすごい!歌や応援もあって、記憶に残る1日でした」と、興奮した様子で語りました。多くの選手から「嬉しい!すごい!」という声が上がり、子どもたちの笑顔が溢れました。

晴れ渡る青空の下に集った約1万6千人の高校生は、全力プレーで岩手県を元気づけることを改めて誓い、8月の「北東北総体(全国高校総体)」出場を目指し、熱戦を繰り広げていく予定です。

日本ユニセフ協会は、岩手県高校総体の支援を含め被災地への支援を継続して行っていきます。

全ての写真クレジット:©日本ユニセフ協会

現在の支援物資到着状況

支援先
(県別)
支援物資 到着日 数量 寄贈企業 備考
宮城 3月19日 12,288本 VanaH(株) 2Lペットボトル
福島 3月22日 12,672本 VanaH(株) 2Lペットボトル
宮城 男児・女児用下着 3月22日 20万枚    
岩手 男児・女児用下着 3月23日 3万枚    
福島 3月23日 4,680本 キリンMCダノンウォーターズ(株) 2Lペットボトル
宮城 子ども用靴 3月23日 10,000足  
宮城 子ども用おむつ 3月24日 80パック P&G  
岩手 子ども用下着 3月24日 9,700枚    
福島 3月24日 12,288本 VanaH(株) 2Lペットボトル
岩手 3月26日 1,404足 アキレス(株)  
岩手 男児・女児用下着 3月27日 28,266枚    
岩手 長靴 3月27日 7,462足    
岩手 お尻ふき 3月28日 1,200個 P&G 赤ちゃん用
宮城 レクリエーションキット
「箱の中の幼稚園」
4月2日 各50   ユニセフ物資供給センターより調達
岩手 レクリエーションキット
「箱の中の幼稚園」
4月2日 各50   ユニセフ物資供給センターより調達
宮城 ランドセル 4月6日 70個 日本ニューバッグチェーン  
岩手 ランドセル 4月6日
-7日
340個 セイバン  
宮城 学校用かばん 4月8日 18,000個   ユニセフ物資供給センターより調達
岩手 学校用かばん 4月8日 18,000個   ユニセフ物資供給センターより調達
宮城 防犯ブザー 4月8日 5,000個    
岩手 防犯ブザー 4月8日 5,000個    
宮城 軽自動車 4月8日 3台    
宮城 サプリメント 4月上旬〜 4,000ボトル    
福島 4月11日 1,536本 VanaH(株) 2Lペットボトル
宮城 レクリエーションキット
補充素材
4月12日 60セット
宮城 ミニカー 4月12日 約1,200 タカラトミー
相模原* 4月12日 12,288本 VanaH(株) 2Lペットボトル
宮城 プレイマット 4月13日 2種
各80枚
IKEA
宮城 お絵かきセット 4月13日 60セット IKEA
岩手 保育園用いす・テーブル・座卓 4月14日 いす75脚・テーブル11台・座卓9台   被災した各幼・小・中・高と移転先へ
宮城 原付バイク 4月15日 5台    
岩手 小・中学生用ノート・文具セット 4月15日 (16,700セット)    
宮城 PC183台・コピー・FAX複合機(57台)・プリンター(61台) 4月18〜21日     各幼・小・中・高と移転先へ
福島 移動式黒板 4月21日 10台    
福島 仮設トイレ 4月22日 20基    
福島 放射能量測定器 4月28日 14台   相馬市各学校へ
岩手 更衣室・授乳用仕切りシステム 4月29日 21セット    
埼玉* 牛乳 4月末〜     加須市双葉町避難所
埼玉* ヨーグルト 5月初旬〜   ダノンジャパン(株) 加須市双葉町避難所
岩手 クーピー(120セット)/絵の具(240セット) 5月13日      
岩手 卓上電気スタンド 5月14日 15台    
岩手 文具セット 5月16日 840セット    
福島 ロッカー 5月16日 22セット   南相馬市教育委員会へ
福島 PC 5月16日 1台   石川町教育委員会

ちっちゃな図書館送付状況:約11万冊が350箇所以上に発送済み。(5月16日現在)

*被災者受け入れ場所

※一部支援物資については、各県の物資集積倉庫より他県の避難所または被災者に配布されている場合もございます。

2011年5月16日午前9時現在 (広報室まとめ)